年齢を重ねるとともに血管が硬くなったりもろくなったり(動脈硬化)するのは、ある程度仕方のないことだ。しかしたとえ血管が少々老化したとしても、その中を流れる血液がサラサラしていれば詰まったり固まったりはしない。恐ろしい突然死や寝たきり、痴呆症を招く脳梗塞や心筋梗塞にはつながらない。日常生活で実践できる血液サラサラ総合療法を、ここにまとめてみた。
 


 サラサラ血液の反対、ドロドロ血液は、血栓ができやすい。これが脳の動脈にできれば脳血栓で、心臓に血液を送る冠動脈にできれば心筋梗塞だ。
 もともと健康な身体では血液を固める働きと、凝固を防ぐ働きの二つがほど良くバランスをとって機能しているが、加齢とともにこのバランスが崩れがちになる。しかし「血栓予防食」といわれる食事を心がければ血栓ができにくい身体を維持できる。EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富な青魚、ビラジンなどが豊富な香りの強い野菜を毎日食べることが大切だ。山口了三氏、五十嵐紀子氏、並木和子氏らのグループはそれらの血栓症予防が期待できる食材の機能を点数にして、野菜から500点以上、魚から500点以上の計1000点以上の抗血栓食を毎日とることを勧めている。(表)  
 血栓予防効果の持続時間に差があるので、野菜・果物と魚を組み合わせることに意味がある。魚は生で食べるのが最も良く、焼き魚、干物も効果的。天ぷらは効果が少なく、煮魚も30分も煮るとEPAが減少するという。調理法も重要だ。
 EPAは、プランクトンを食べている魚、その魚を食べている魚に豊富。  
 油がのっている旬のものを。ちなみにそうした魚やアザラシを食べるカナダ・アメリカの先住民、イヌイットには心筋梗塞も脳梗塞も極めて少ないといわれる。
 
野菜・果物10gの点数
100点 50点30点0点
活性の強いもの やや活性の強いもの わずかに活性の強いもの 活性のないもの
にんにく
さやいんげん
ししとう
ほうれん草
アスパラガス
エシャロット
セロリ
パセリ
にら
ねぎ
トマト
玉ねぎ
しそ
春菊
大根葉
かいわれ大根
わけぎ
あさつき
二十日大根
チンゲン莱
ピーマン
葉ねぎ
もやし
大根
ブロッコリー
みつば
かぼちゃ
さやえんどう
グリンピース
ザーサイ
きゅうり
小松菜
カリフラワー
クレソン
しょうが
レタス
ごぼう
なす
れんこん
白菜
メロン
すいか
グレープフルーツ
レモン
いちご
キウイ
パパイヤ
アボガド
オレンジ

パイナップル
りんご
チェリー
びわ
ぶどう




 滞った血液の流れを改善しサラサラにする薬を、中国医学では「活血化瘀薬」という。「活血」とは血液の質を改善し流れを良くすることで、取り除いてきれいにすることをいう。冠元顆粒(写真)はその代表的なものだ。
   
活血化瘀の日常薬「冠元顆粒」
 活血化瘀(かっけつかお)薬「冠元顆粒」は中国で脳梗塞や狭心症の特効薬として開発された冠心二号方を大衆向けに改良したもの。
 丹参(たんじん・シソ科タンジンの根)、芍薬(しゃくやく・ボタン科シャクヤクの根)、紅花(こうか・キク科ベニバナの花)、川キュウ(せんきゅう・セリ科センキュウの根茎)、木香(もっこう・キク科インドモッコウの根)、香附子(こうぶし・カヤツリグサ科ハマスゲの根茎)という6つの生薬から作られた顆粒タイプの医薬品。



 呼吸をしながら行う有酸素運動は、筋肉のすみずみまで酸素が行き渡る。ウォ−キングやトレッキング、水泳、軽い体操などを積極的に毎日取り入れたい。  
 適度な有酸素運動は、脂肪酸を分解し中性脂肪を下げ、長く続ければ血圧も下げる。すべて、血栓予防につながる。




 「現代人の疾病の真犯人はストレス」といっていいくらい、ストレスは血液をドロドロにする。  
 人は緊張すると、血中のブドウ糖やコレステロール、脂肪酸などを増加させる。いわば戦闘態勢をとるわけだ。それ自体は正しい働きだが、現代人の場合はあまりにも多くのストレスを受けているためにこれが容易に燃焼しきれずに、血液中にため込んでしまうことになる。すると、当然血液はドロドロと汚れた状態になる。
 というわけで、何らかの形でストレスを断ち切るリラックス法を自分なりに持つことが必要となる。
 どんなに忙しい一日の中にもほっとする時間、心を白紙に戻す時間を持つ。なるべくゆとりある生活を心がけるなど、自己防衛も大切だ。